2021/06/29

赤やピンク

 


6月。
母から届く毎年恒例の佐藤錦 ○ ○ ○ ○ ○


まいちゃんから頂いたお手紙 ✉︎ 

家族からのお花 ***


2021/06/15

茶盌

 IDOCHAでは、辻村史朗さんのお茶盌をいくつかご用意している。


写真は片身変わり茶盌。

二つの釉薬を塗り分けられたもので、辻村さんの作品では珍しいものだとお聞きして選んだ。


2020年の春、伊賀のyamahonさんでの個展に伺った際、辻村さんがちょうど在廊しておられた。ご自身の愛用の茶道具で、私たち家族にお茶を点ててくださった。

子どもたちにも茶筅を持たせて真似事をさせていただいたり、お膝に座らせてもらって墨を摺り、墨絵のお絵かきまで楽しませてもらった。


その墨は器を焼いた後に窯から出てきたものだと仰っていた。

木 → 炭 → 墨 ということ?

よくわからないので次にお会いする機会があれば、このことをお尋ねしようと決めている。


私はただ、この目の前の光景が信じがたいもので、カメラを車に置いてきたことを後悔していた。でも、慌てて取りに戻るより、この様子をしっかり見ておこうと思い直した。

辻村さんの笑った時の目尻の皺、今でもよく憶えている。


夫はこの個展で、前々から目をつけていた黒の楽茶碗と、旅茶碗を選んだ。

予期せぬ出来事も含めて特別な器がまたひとつ増えて嬉しい。

2021/06/12

it is as it is.

HIROKO KOSHINO

EX・VISION TO THE FUTURE


美術館に行く時は大抵、ポスターや、世の中の反響を事前に予備知識として少しは頭に入れた上で会場に向かう。だから、きっとこんな感じだろうと勝手にイメージしているものがある。

でもこの黄色の部屋は衝撃で、気持ちよく裏切られたような感覚があった。


子供でも楽しめるから!
と、この展覧会の企画に携われたグラフィックデザイナー 三木健さんからの勧めで出掛けたコシノヒロコ展。




もちろんメインとなるものはコシノヒロコさんであるのは当然だけど、会場では三木さんのお仕事の方に目がいく私たち。


特に気に入ったのは、クルリン パッ

リオデジャネイロとロンドンのオリンピックの体操競技のために、コシノさんがデザインされたユニフォームを展示している空間。ユニフォームは歌舞伎のくま取りをイメージさせる色使いとデザインで、それを身に付けたアスリートのマネキンが空中をスパイダーマンのように自在に舞っている。

という空間を紹介するポップが、このクルリン パッ


会場の最後に見つけたコシノさんのメッセージ。
写真はその一部。


未来を生きる子どもたちの目にはどう映ったのだろう。
押しつける親になっていないか我が身を振り返った。


今日も美術館に付いて来てくれてありがとう。

2021/06/09

芍薬の日

6月9日は芍薬の日。
と、勝手に決めている。

10年前のこの日、祖母が亡くなった。

幼い頃は学校から帰るといつも祖母と過ごしていた。
母が家にいても、どちらかというと祖母の活動が好きで追いかけていたように思う。
活動というのは主に菜園や竹林、庭先での作業で、祖母はだいたい地下足袋を履いていた。
私はその小さいけれどきりっとした足元に憧れていた。
夏は健康的に日焼けした頬も、冬にはすっかり色白に戻っているところにも憧れていた。
祖母というより、歳の離れ過ぎた姉みたいな気持ちを持っていたからよく喧嘩もしていた。
そんな祖母の他界は、涙がこぼれ過ぎて、弔辞を読むのが困難。
そんなに泣いたら、当時まだお腹にいた赤ちゃんが心配して良くないとさえ言われていた。

葬儀の朝は静かに雨が降っていて、視界は全て薄いグレーに滲んで見えていたように思う。
でも、唯一実家の庭先に花を咲かせた一輪の芍薬だけが淡いピンク色だったのを鮮明に憶えている。
その花の種を蒔いたのは祖母。
そんなわけで、私にとって、6月9日は芍薬の日。

夢で会いたいと今でも願っているのだけど、そう会えない。

自宅から一番近い花屋に芍薬を求めに子供たちと向かった。
残念なことに売れ残りの雰囲気が漂ったものが二輪。

気を取り直して、もう一件の花屋へ。
コロンとした蕾が和菓子みたいで、それはそれは美しい芍薬に出会えた。
嬉しくて、きっと今夜こそ夢で会えるかもしれないと期待したのだった。

2021/06/07

べつばらはじめ

今年も「べつばら」はじめ。
ふわふわの氷を前に喧嘩をするのが嫌なので、一人一盛り。
パッションフルーツ、アメリカンチェリー、パイナップル..
店内の一角には、一番の食べごろを待っている待機フルーツの箱たち。
果物好きの我が家のメンバーには宝の山に見える。

2021/06/04

2度目のKoke

週末にkokeへ行きました。

カウンターで食事をする機会はこの夜が初めて。
目の前にある汲み上げられた井戸水を受け止めている大谷哲也さんのボウルが涼しげ。
この夜の代表的な食材の一つ、トリ貝。
お皿の上でまだじわっと動くくらい新鮮で大きなもの。
シェフは産地まで出向き生産者との繋がりを持つことを大切にしているとのこと。
プレオープン以来のこの夜、改めてバランスの良いレストランだと感じた。

「バランスの良い」というのは、私の好きな褒め言葉。